【SCAJ2025】2026年発売予定の最新電動コーヒーミルを専門家がレビュー!
関西/大阪梅田から1駅の場所でコーヒー器具専門店・検査機関を運営しているCOFFEE LAB KOMAMEYAの小西です。
2025年9月24日〜27日(企業ブースは26日まで)開催された SCAJ2025。

皆さんはいかがだったでしょうか?
会場は昨年の西ホールから南ホールに移り、動線がコンパクトになった一方で移動がしやすく、来場者にとっては移動が快適だったように感じました。

また2024年は75,000人を動員し過去最高を記録しましたが、2025年も96,800人の来場を記録し、大成功を収めたとのことです。
そんな盛り上がりを見せるSCAJの中で2026年に発売予定のコーヒーミルも複数ありました。
一覧はYoutubeでチェックできます!
なので今回は、2026年販売が予定される新商品について専門家目線で紹介していこうと思います。
「展示会で気になった器具をもう一度試したい」「買う前にじっくり確かめたい」「SCAJに行けなかった」そんな方はチェックしてみてください。
Mahlkonig X64 SD
最高峰のコーヒーミルEK43を開発したマールクーニック(マルコニック/マルケニッヒ)が、X54に続いて2026年に販売を予定する新作のコーヒーミルです。

64の名の通り刃の径が64mmになり、家庭向けに作られています。
業務用マシンのイメージが強い会社が作る家庭用ミルということで、X54が登場した当初は話題になりました。

しかし現在ではOPTION-O「Lagom Casa」を始めとした高性能機や、FELLOW「OPUS」などの低価格機も優秀なため、立ち位置の難しいグラインダーだったように思います。
X54の気になる点
- 極細挽きの調整範囲が狭い
- 挽き目の限界値も細め
- 刃へのアクセスが面倒
エスプレッソ用グラインダーのような風貌ですが、思うほど細かい調整ができるわけでもなく、ドリップ用としての挽き目の範囲も狭いためどっちつかずのような印象でした。
しかし今回登場したX64は、非常に幅広い挽き目調節を可能としていたのが印象的。
挽き目の全容はコチラ
極細挽きはもちろん、粗挽きについても明らかにX54よりも範囲が広いことがわかりました。
挽き目の調整は無段階とクリック式の間のような印象で、回すと手に「カチカチ」とした感触が感じられます。

またX54にはなかったベロアーも付属しており、粉残りの心配は無さそうです。

一方で、刃へのアクセスは相変わらず工具の使用を前提としているため、現代のミルの利便性と比較するとややネックな印象。
海外ではX54と同価格で販売されているため、10万円前後のミルとの競合が予想されます。
X64に関して気になることがあればコメントよろしくお願いします。
Mx.COOL Aries
Ariesは”アリエス”或いは”エリース”と呼ばれる20万円前後の電動コーヒーグラインダーです。

メーカーはMx.COOLという台湾の企業で、下記記事によると設立は2020年あたり。
Mx. Cool は、台北市に拠点を置くプラスチック射出成形とCNC加工を行う会社から独立し、(2023年から数えて)約3年前に設立されたブランドです。
設立して間もない企業ですが、このような高性能路線のグラインダーが作成できたのは、母体企業があったからと思われます。
また、Mx.COOLは「Katze」というコーヒースケールを既に日本でリリースしており「液晶を格納できるコーヒースケール」としてご存知の方も多いのではないでしょうか。

そんな企業が次にリリースする予定なのが、Ariesという83mmのコニカル刃を搭載した電動グラインダーです。
Ariesの特徴・機能
- ノッカー付き
- マグネット式の粉受け
- 90〜150RPMの速度調整
- 刃ユニットの取り外し可能
- ビーンフィーダー搭載
- オートストップ機能あり
速度の調整などは近年のハイエンドグラインダーに多く搭載されているため、正直目新しい機能ではありません。
Aries最大の特徴は「刃のユニット」と「ビーンフィーダー」です。
刃は工具不要・捻り動作のみでユニットを取り外せるため、気になればすぐにチェックできます。
Ariesの全容はコチラ!
また、挽かれたコーヒー粉は通路を介さずに直接粉受けに落下するため、挽き残しの心配もありません。
そして「ビーンフィーダー」はWeber work shopsのHG-2・The Keyなどに搭載される”コーヒー豆の噛み込みを制限する機能”です。

通常のコーヒーミルは豆を直接刃に送り込んで一気に破砕が開始されますが、ビーンフィーダーは送り込む豆の数を制限し、少量の粒を丁寧に挽くことができます。
これにより粉同士の接触時間も減り、コーヒー豆に余分な負荷をかけずに挽くことを可能にしました。
以上からAriesは電動グラインダーとして必要な機能を踏襲しつつ、コストパフォーマンスを考慮したモデルと考えられます。
個人的には”コストを抑えたThe Key”として購入検討できそうだと感じましたが、皆さんはどう感じたでしょうか?コメントお待ちしております。
Varia VS4
2025年にVS6を発売したばかりですが、2026年に向けてVS4を制作しているそう。

VS3より大きくVS6よりは小型で、数字の通り中間に属するモデルです。
コチラも内刃を本体に固定せず、独立したユニットとして分離させる思想に至っています。
VS4の全容はコチラ
これにより、従来の「反時計回りに回し切ってホッパーを開ける」という作業を排除することに成功しました。
正直手挽きミルよりもメンテナンスが簡単になっているため、都度気になってしまう人と非常に相性が良いです。
また、VS3などと同様に「豊富な替刃」がVariaの代名詞なので、おそらく今後ユニットごと取り外して交換する仕組みにするのではないでしょうか。

これが実現すれば、VS6よりも素晴らしいグラインダーになりそうな気がするので楽しみです。
皆さんもVS4期待できると思いますか?
よければコメントで教えてください。
総括・まとめ
2026年リリース予定の新型グラインダーは、10〜20万円前後あたりの”ミドル〜ハイエンド”あたりに開拓の余地を感じさせるものでした。

特に「メンテナンス性」「コストパフォーマンス」といった観点で、これまでの課題に応える工夫が為されたミルが期待できます。
今回は未発売のミルばかり紹介しましたが、当店では随時皆さんが気になるコーヒー器具を買い集めて比較できる環境を整えています。
「気になるモデルを触ってみたい」「購入前に比較して決めたい」という方は、当店の器具体験予約システム をご利用ください。実際に飲み比べを体験することで、数字やスペック表だけでは見えない“自分に合った1台”が見つかるはずです。

メーカー取扱一覧はコチラ
また「この器具を導入してほしい」などのご希望があればお問合せ・コメント等いただければ、検討させていただきます。