【徹底比較&レビュー】プロがオススメする手挽きコーヒーミルの選び方とは? | COFFEE LAB KOMAMEYA

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【徹底比較&レビュー】プロがオススメする手挽きコーヒーミルの選び方とは?

関西/大阪梅田から1駅の場所でコーヒー器具専門店・検査機関を運営しているCOFFEE LAB KOMAMEYAの小西です。

当店は100種を超えるコーヒーミル/グラインダーを所持し、その全ての特徴を皆様にご理解いただける店舗を運営しています。

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そんな中で、皆様から頂く悩みとして多いのが・・・

  • 手挽きミルが多すぎて選べない
  • 高いコーヒーミルの何がいいかわからない
  • 安いものを選んで後悔したくない
  • せっかくなら長く使えるものを選びたい

これが解決できないと「思っていたものと違った・・・」という失敗や後悔に繋がるかもしれません。

当記事ではそんな疑問に答えるべく、プロ・マニアとして2025年以降変革を重ねてきた手挽きコーヒーミルの実情も踏まえて、その選び方と重要なポイントについて解説します。

この記事を読むメリット

  • 自分に合ったミルを見つけやすくなる
  • 高額なコーヒーミルの何がいいのかわかる
  • 適切な買い物でムダのない初期投資ができる

読み終える頃には、あなたに最適なミルがどんなものか明確になるはずです。

手挽きミルの価格帯

市場を鑑みた個人的な見解では、2025年現在の手挽きミルの価格帯と大まかな性能のジャンルは以下の通りに分けられます。

Low2,000円以上〜5,000円未満
Medium-low5,000円以上〜10,000円未満
Medium10,000円以上〜18,000円未満
Medium-high18,000円以上〜25,000円未満
High25,000円以上

値段の区切り方としては、実際に技術的な転換点がある金額帯を加味して切り分けました。

正直な話、性能だけであれば現状で5,000円以上のコーヒーミルでも十分と言えます。

ある一定の構造を踏襲していれば、粒度分布や微粉量など大差がなくなり「美味しいコーヒーを淹れる」という目的が達成できるからです。

事例としては「KINGrinder」というブランドがMedium-Lowの価格帯で非常に有力で、ベアリングなどの内部構造・ステンレス製の刃など必要な要素が備わっています。

Medium〜Medium-highの価格帯であれば「TIMEMORE」がブランドとしては圧倒的で、High以上となると「1Zpresso」「COMANDANTE」が有名どころになります。

逆にLowに該当するミルは多くが構造上安価な側面がすぐ感じられるため、ある程度使用に困らないミルを探す場合は5,000円以上が目安になるでしょう。

もちろん値段が高くてもLowと変わらないクオリティのミルもあるため、次のチェックポイントも確認しつつ検討してください。

刃の材質

コーヒーミルを比較する上で、一番最初にチェックすべきは刃の材質です。

現状コーヒーミルの刃は「金属」と「セラミック」の2種の素材で大別されています。

また、金属の刃にも「ステンレス製」と「鋳鉄製」がありますが、現代においては錆に強いステンレス製が一般的で鋳鉄製を選択するメリットはありません。

となると、基本的にはステンレス刃とセラミック刃の2択になります。

様々な紹介サイトでは2つの違いについて「切れ味」の観点から説明されている事が多いですが、構造上の問題もあるため詳しく説明します。

ステンレス刃の特徴

  • ある程度の製品精度が担保されている
  • 硬い豆を挽いても欠けにくい
  • 水洗いはできない

ステンレス刃の最大の特徴は、相対的に製品そのものの精度が高い事です。

「挽き心地が良い・挽き目が均一」などは、刃の精度というよりも組み込まれる本体の構造も由来しています。

  • ベアリングの有無(挽き心地に直結)
  • 軸部分の剛性(挽き目の安定性に直結)
  • 外刃の固定精度(挽き目の安定性に直結)

一方で「早く挽ける」というのは刃の精度と構造に由来しており「ステンレスだから早い」とは一概に言えないでしょう。

また高い精度の代わりに交換刃が高価になりやすいこととそもそも刃の交換ができないという製品が多いのも事実。

3〜4万円の高級ハンドグラインダーで100〜200kgまで耐えられると謳っているので、毎日40g程度の多杯抽出をする家庭であれば7年以上は保つ計算です。

しかし異物等で刃を破損した場合は、製品の特性上買い替えが必要になる可能性があります。

セラミック刃の特徴

  • 安価な製品が多くを占める
  • 刃の水洗いができる
  • 交換が容易
  • 摩耗に強いが硬い豆に弱い

セラミック刃は安価な製品に搭載される事が多く、刃自体の個体差も大きいです。

また、多くは刃の交換を前提とした商品設計で外刃が固定されていない事がほとんど。

これにより”挽き目が不均一”と評価されやすいのですが「セラミック製だから」というのは語弊があります。

しかしながら、セラミック刃が”硬いものに弱い”という特性は事実。

なのでエスプレッソ用の極細挽きで設定した際に空挽きすると刃がどんどん削れたり、浅煎り豆のような繊維質の粘りが強いコーヒー豆に向いていません

”摩耗に強い”という特性で切れ味が落ちにくいはずが、欠損でステンレスより遥かに早く切れ味が落ちるのです。

代わりに交換刃が非常に安いので、使い捨てを前提にすればこの点はフォローできます。

軸の構造

コーヒーミルで刃と同等の重要性を持つのが軸の構造です。

価格帯で説明した通り5,000円以下のコーヒーミルは安価な分、軸を含めた本体の構造が大きく異なる事が多いです。

軸に関するチェックポイント

  • 軸受けがあるか
  • ベアリングが使用されているか

軸受けの有無

特に、ミルの刃を留めるための”軸受け”の有無は最も深刻な問題で「有る・無し」によってコーヒーのクオリティが大幅に変わってしまいます。

画像をご覧の通り、軸受けがないコーヒーミルの刃は、横に倒しただけで重力に従ってズレています。

つまりハンドルを動かす度に刃が右往左往に動き続けるので、コーヒー豆を均一に挽く事が全くできません

この構造は木箱のようなレトロタイプのコーヒーミルに多く見られ、安定した抽出を求める場合には刃の性能以前の問題になります。

もちろんこういったミルは唯一無二の見た目なので、ビジュアルも鑑みてご検討ください。

また工作の知識がある方は軸受けを自作するという方法もあるため、自信がある方は挑戦してみてはいかがでしょうか。

ベアリングの有無

軸受けほど深刻ではありませんが、ベアリングの有無は引き心地や軸のブレ具合に影響します。

ベアリング無しでも挽くことは可能ですが、挽き心地だけでなく軸部分の擦れる振動・音などがストレスの要因となるかもしれません。

ベアリングを導入すれば、軸部分をタイトに固定できることから挽き目のブレも改善し、上記の悩みを解消できます。

以上から、安定した挽き目のミルを希望する場合はベアリングを採用しているコーヒーミルがオススメです。

挽き目の設定範囲

これは20,000円を超えるハイエンドクラスに到達するコーヒーミルでも、度々発生する問題です。

  • 思ったより挽き目が細くならない
  • 思ったより挽き目が粗くならない

メーカーや販売店の紹介文に「極細挽きも対応」「エスプレッソ〜フレンチプレスまで対応」など記載があっても「思っていた挽き目と違った」という事例は山のようにあります。

というのも、どの抽出器具での使用を想定したか曖昧だからです。

エスプレッソといっても、直火式モカポット・エスプレッソマシン・ポルタフィルター径の大小など条件は様々。

簡単な対策としては「具体的にどのような器具を想定したのか?比較対象は何か?」を質問するのが一番有効です。

ダイヤルの仕組みによる挽き目の限度

手挽きミルには現在下記の2通りの挽き目調整方法があります。

  • ネジ式のダイヤル
  • 外部ダイヤル

ネジ式の仕組みは、粉受けを外して内刃を支えているダイヤルを回し、挽き目を調節する方式です。

このタイプはネジが外れるまで挽き目を粗くできるため、粗挽きを主体とした抽出を考える方はネジ式のダイヤルがオススメです。

一方で、外部のダイヤルを調整する方式は挽き目の範囲が決まっている事がほとんど。

この構造はハイエンド系統に多く「折角高いミルを購入したのに、失敗した・・・」という事例として非常に多く見られるため注意が必要です。

その反面、挽き目調節が簡単かつ現在の挽き目がすぐ把握できるため、利便性と性能を鑑みて選択してみてください。

メンテナンス性の高さ

コーヒーミルの掃除頻度は人によって1週間〜1ヶ月など様々ですが、具体的な決まりはありません。

しかし「頻繁に掃除しないと気持ちが悪い」と感じる方もいらっしゃると思います。

その場合、メンテナンス性が高いコーヒーミルを選ばないと掃除の度に多大なストレスを感じることになるでしょう。

特に傾向だけで言えば、外部に挽き目のダイヤル機構を備えたコーヒーミルは複雑・難解なものが多いです。

なので初めてコーヒーミルを検討する場合は、ネジ式のダイヤルを採用したコーヒーミルを推奨します。

総評・まとめ

以上で、手挽きコーヒーミルを選ぶ際に押さえるべき基準を整理しました。

  • 価格帯による性能差・特徴
  • 刃の材質(ステンレス・セラミック)の違い
  • 軸構造とベアリングの有無による挽き目の安定性
  • 挽き目の仕組み・範囲の限度
  • メンテナンス性

これらを理解することで「安さだけで選んで後悔する」あるいは「高級モデルを買ったのに思ったように使えなかった」といった失敗を避けやすくなります。

今回の記事では選び方の基礎的な部分を解説しましたが、今後はこれを踏まえたオススメの手挽きコーヒーミルランキングを公開予定です。

もっと詳しく知りたい方へ

「記事を読んでもまだ迷う」「自分の抽出スタイルに合うミルを相談したい」という方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

また当店では、100種を超えるミルを実際に触って比較できる環境もご用意しているので、最適な一台を見つけたい方はチェックしてみてください。

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